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秋到来・・?

今月の伊良部診療所担当の喜多です。京都府立医科大学附属病院から地域研修としてお世話になってます。一ヶ月よろしくお願いします。

と、御挨拶はこの辺りにしまして。

伊良部診療所に来て、驚いたことがいくつも。

圧倒的な海の綺麗さ。

真夏のような日差し。(もう10月なのに...)

猛烈な台風の脅威。

外来に占める超高齢者の割合。

などなど、、、挙げだしたらキリがありません。

と、驚くことが多い環境で、地域研修が始まりました。

伊良部島はもともとは離島でした。宮古島から移動する手段は主に船。研修医も船で通勤。

伊良部大橋が出来てから、宮古島と伊良部島の連絡は格段に向上したそうです。

以前は伊良部から宮古に搬送するときは、船 or ヘリ。

その判断が伊良部島を守る研修医に託されていたという状況。責任の重さが今とは大違い。

私は先月まで大学病院で研修生活を送っていました。

大学病院では医療者が溢れるほどいて、例え一人抜けたとしても大きな業務の流れにはほとんど支障を与えません。カバーする人的資源があるからです。

しかしながら、ここのような離島では状況が異なります。

日中外来を行う医師は研修医を含め、2名。

1名欠けるようなことがあれば仕事量は単純に2倍。

もう...一大事。

そうこうしながら毎日を過ごしています。

ある日、放射線技師さんが休暇の日。

私はいつも通り外来をし、受診された患者さんの診察をしていて、腹部X線を撮影したいと考えた時がありました。

しかしながらいつも撮影をお願いしている技師さんがいません。

(さあどうしよう...)

隣の診察室でで外来をされていた院長に相談すると...

『じゃあ、自分で撮ってみようか。』

(ん...?)

医師は放射線画像の撮影を自ら行ってもよいことが法律上認められています。

(確かにとれるけど、やったことないし...)

ここから私と機械との長い戦いが始まりました。

色々なところに電話をしながら、一枚の腹部X線を撮る。

これだけのことを終えるのに、気づくと長い時間が過ぎていました。

以下に簡単に撮影の流れを紹介。

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①まずフィルムの入っている板を装置にセット。

この深緑色の板の中にフィルムが入っています。

上下左右表裏。

どの向きが正しいのか、かすかな記憶を辿りながら装置へとセット。

②操作盤の電源を入れ、撮影したい画像に合わせて条件を設定。

ここでX線撮影の原理について。

撮影の際は、X線照射装置とフィルムの間に体を置き、焼き付けて画像化します。X線は感光板を黒く変色させるため、体がX線を通過させた部分では黒く写りますが、体がX線の通過を妨げた場合には、その部分が白く写ります。

肺炎や腫瘍などでは、その部分のX線透過度が低くなるので、フィルムには白い影を落とします。このように正常と異常を判別します。

一般的にX線透過度が高い組織としては皮膚や空気(肺)、筋肉、軟骨などがあります。逆にX線の透過度が低い組織としては骨が挙げられます。

③X線照射装置を適切な位置にセット。

照射装置の高さや角度、患者さんからの距離などを調節します。

さっきの操作盤から伸びているスイッチをカチ、カチっと2回。

これでフィルムに投射完了。

④最後にフィルムの入った板を読み取り装置の中へ挿入。

この機械の使い方もわからず、業者さんに電話しながら操作しました。

一度やれば次からは簡単。

⑤出来上がり!

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このような経験は市中病院ではなかなかできない貴重なものです。

知っているということと、出来るということは大違い。

この一ヶ月は仕事でも遊びでも様々なことにチャレンジして、経験を増やしていこうと企んでいます。どうぞよろしくお願いいたします。

ところで秋が来るのはいつなんでしょうね...笑

まだまだ夏を楽しみます!


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